バレルとはいわゆる容器のことでメッキの手法ではありません。主に六角形のバレルにワークを入れて、一定の回転を与えてメッキをしていきます。よってワークが小さく多量であったり、引っかける部分がない部品などに向いています。
どのような形状のものでも等しく均一にそして大量にメッキできます。
電気亜鉛めっきが開発されたのは1850年と言われています。現在は、自動車、電気、電子、建築その他産業界でごく一般的な鉄の防錆・装飾用表面処理として用いられて います。
亜鉛は鉄と組み合わせて腐食環境におくと亜鉛が優先的に腐食し鉄を錆から守る働きがあるため、優先的に鉄を守る働きから広く産業界で用いられているめっきです。しかし亜鉛は、そのままでは酸化されやすく、通常めっき後その上にクロメート皮膜(六価および三価のクロメート、ユニクロ、黒色クロメート、)をつけます。こうすることによって、一般的に耐食性能がいいちじるしく向上するのです。
六価クロメート |
ユニクロ六価 |
アエン黒六価 |
三価クロメート |
銅古美 |
亜鉛黒酸化 |
ニッケルは耐食性に優れ、硬さ、柔軟性など物理的性質も良好であり、色調も良くて変色しにくく各種の素地に対して直接密着性の良いめっきができます。
ニッケルは鉄に近い金属ですが、空気や湿気に対しては鉄よりはるかに安定であることから、めっきでは装飾、防食の両面に利用されています。
ただし、表面は空気中でわずかに変色するため、美観の付与と保持のためにクロムめっきを施します。
黒ニッケルメッキ |
ニッケルメッキ |
代用金メッキ |
仙徳は装飾鍍金の一種ですで、中国の明の時代、宣徳(セント)年間に研究、製作された青銅器の着色法に由来しており、その年号が語源となっているようです。本来の仙徳色は、古文書によると、「青銅器を100℃以上に加熱しておいた上で、その表面を鉄錆汁や植物染料汁で、何回も繰り返し刷いて、強固で美麗な皮膜を作り上げ、 その後イボタロウで磨き出す」となっております。しかしながら、現在では、このよ うな工程を実現させる事は、作業効率上とても困難です。そこで、化学薬品による着色で、この工程を短時間で仕上げて、同系統の色合いを出すように工夫されております。
セントクメッキ |
金属としての銅は赤い色調を持ち、電気伝導性や熱伝導性に優れ、ある程度の強度と 耐食性を持つ特徴があります。
一般に装飾めっき分野では、銅単独で用いる事はなく、ニッケル+クロムめっき(車 のバンパー:無電解Cu→電解Cu→Ni→Cr)の下地めっきとして利用され、また、機能 性を生かした工業用めっき等、銅めっきは様々な用途があります。
また、密着性をよくするためにニッケルメッキの下地として銅メッキを施します。
銅メッキ |